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Channel: 包茎と包茎手術
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包茎手術の後遺症 「新撰組カラー」

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この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。 Scar29231m「新撰組カラー」聞きなれない言葉でしょう?
それもその筈、私の造語です。包茎手術の環状切除術の「ツートンカラー」を少しでも目立たなくするために、包皮内板と外板の縫合部をギザギザに縫合することがあります。
人間の目には直線は目立ち、ギザギザは目立たないと思われているからで、形成外科の医師がこの方法で包茎手術をすることがあります。でも実際はご覧のようにツートンカラーが不明瞭になるようなグラディエーションができる訳でもなく、結構目立ちます。
Ruronikensinこの患者さんは、数年前に高田馬場にあった某美容外科(今はすでに閉鎖)で手術を受けました。しかし、このギザギザが気になりましたが、手術したクリニックが閉鎖、相談できる場所が無く当院を受診しました。
幕末京都の新撰組は武士の火事場装束を着けていました。その袖の部分が「ギザギザ模様」でしたから「新撰組カラー」と命名しました。
【イラスト:るろうに剣心から】
この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。 Scar29231m5ギザギザの最低点と最高点の全幅を電気焼灼すれば、傷が幅広くなります。そこでギザギザ波の基線中心に電気焼灼すれば、ご覧のようにギザギザは目立たなくなります。

この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。 Scar29231m2手術後3週間の状態です。
処置した部分は薄いピンク色に見えます。「新撰組カラー」のギザギザはほとんど目立ちません。

この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。 Scar29231m3術後10ヵ月の状態です。上の3枚の写真がデジタルカメラで撮影したもので、右の写真はポラロイドカメラで撮影した写真です。カメラの種類によって同じ被写体でも雰囲気がかわりますが、同じ人物です。
術後3週間の写真と比較して処置した部分の幅が広がり、色も本来に肌色に近づきました。目を凝らし観察すると内板・処置部分・外板の三色カラーになっています。今までの明確な二色のツートンカラーに比較して、内板と外板の境界が目の錯覚で不明瞭になります。
また、時間の経過と共に内板の色調が外板の色調に近づいているようです。
「新撰組カラー」は無事に完全消失しました。

【補足】
修正手術は絶対に実施しなければならない客観的な理由はありません。あくまでも個人の主観的な理由による相対的手術適応があるだけです。
包茎手術が体の一部に傷を付ける手術である以上、術後に傷が残る可能性はゼロにはなりません。もしも「当院で手術すれば、傷跡は残りません!」と豪語する医療機関があるとすれば、その医療機関はうさん臭いと思ってよいでしょう。術後に残った傷跡が、手術を受けた人にとって許容できる範囲か否かだけの問題です。傷跡の絶対的な程度ではありません。
どんなに軽い傷跡でも、その方が精神的に耐えられないものであるならば、手術の適応となります。


包茎手術の後遺症 「ペリカン変形」

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この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。Scar30217m24包茎手術後の修正手術を行なっていると、包皮内板のペリカン変形の修正手術に遭遇することが多くあります。
包茎手術を行なっている医師(泌尿器科医や美容外科医)は、ペリカン変形を作ろうと思って作っている訳ではありません。
この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。Scar30217m242本人たちは、『たまたまできてしまったのだろう』程度にしか思っていないでしょう。あるいは『内板にリンパ浮腫が生じてしまった予測不可能な現象』と考えているでしょう。
しかし、本当はペニス包皮の正確な構造を理解していない医師が、手術を行うことに原因があります。ここでその原因を追求しましょう。

Perikanop右のイラストをご覧下さい。仮性包茎の一般的な手術手順を左から順に示しています。
仮性包茎を無理矢理に剥いて、切開予定線をデザインします。狭い部分をはさんで上下に同じ長さの線を描きます。(2番目の図示) 切開予定線にはさまれた包皮を切除して(3番目の図示)、内板断端と外板断端を縫合(4番目の図示)すれば手術は終了です。一見簡単でしょう?しかし、ここに落とし穴があるのです。
包皮内板の包皮小帯(俗に裏スジ)側は、包皮がギャザー(アコーディオン状)になっています。包皮外板側と同じ長さと思って真直ぐな直線を切開しても、包皮内板側はギャザーが伸びるので、包皮内板と包皮外板の断端の周囲長にはギャップが生じます。
執刀医は、初めのデザインで同じ長さだと思い込んでいますから、長さの異なる内板と外板を無理矢理縫合します。その結果、手術直後からペリカン変形の下地を作り、その後、患部にリンパ液が溜まるのでペリカン変形はさらに誇張された状態に陥ります。生体の正常な反応で、腫れた部分を押さえ込もうとしますが、ペリカン変形部は包皮に余裕があるので押さえ込むことができません。しかし、縫合部は生体反応の命令に従い収縮するので、ますますペリカン変形は誇張されるのです。

包皮内板のギャザーの程度によって、同じ手術を行なってもペリカン変形になる人ならない人に分かれます。執刀医が包皮内板のギャザーに着目していなければ、なぜペリカン変形になるのか訳が分からなくなるのは当然でしょう。そして患者さんの体質の性にしてしまうのです。
ペリカン変形にならないためには、ひと工夫が必要です。教科書や専門書のどこにもこれに関した解説はありません。若い泌尿器科医・形成外科医は、ご自分のオリジナルな「ひと工夫」の方法を見つけて下さい。

Perikanop2右のイラストは、私の「ひと工夫」です。
これを参考に、ご自分の「ひと工夫」を創作して下さい。いつまでも人まねでは進歩がありません。医師の一人一人のオリジナルな工夫が、他人の功績のみを追随するそこらの医師とは違う光をきっと放つでしょう。


修正手術#12

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関西のある大手の包茎手術専門クリニックで、4年前に手術を受けた患者さんです。
いわゆる亀頭直下法で行ないました。しかし、縫合部のギザギザが気になるのと、2箇所に痛みがあることで手術を行なったクリニックに相談に行きました。
すると、「問題ない」「よくあることだ」という答えが返ってきて、話が咬みあいません。
この手のクリニックは、術後のケアのための無料の再手術を回避しようとします。ノルマで時間がお金ですから、お金にならない時間はあってはならないのです。
仕方がなく、高橋クリニックに来院されました。
この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。
確かにギザギザで、そのシワは亀頭部にまで及んでいます。亀頭直下法が傷が目立たないというのは、嘘です。このようにシッカリと目立つのです。
ギザギザの縫合部を切り直して再縫合すると、亀頭環状溝の縫い代がなくなり手術は困難で、無理をするとさらにギザギザになります。ですから、このように術後に皮膚に余裕のなくなる亀頭直下法は、美容外科的腕がどんなに良くても、お薦めしません。普通の環状切除手術がシンプルで術後ケアの保険という意味でも一番です。

この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。
いつもの電気焼灼を全周に行ないました。
手術直後ですが、緊張が取れ、目立っていたシワが目立たなくなっています。
亀頭直下法で包皮小帯(裏スジ)を切られてしまっています。今回はギザギザを治すのが目的でしたが、患者さんのご希望があれば裏スジを作ることは可能です。次回考えましょう。

この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。この写真は患者さんの善意によって提供されたものです。 悩まれている方のみ閲覧を許可します。 それ以外の興味本位の方はお断りします。
手術を行なって3週間経過しました。手術前の傷跡の状態からすると、かなり改善し目立たなくなりました。
さらに患者さんからの希望があれば修正するつもりです。
勃起した時の引きつれる痛みも軽快したそうです。
亀頭直下法を行なう連中(医師)は、その後のこともチャンと修正ができる技術を持って手術に望んで欲しいものです。他の医師が後始末するのでは無責任でしょう。

包茎手術の後遺症 「スキン・タッグ」

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興味本位の方は閲覧お断り「裏正面」この患者さんは2年前に新○にある〇〇〇美容外科で包茎手術を行いました。
しかし裏筋にポッコリとふくらみができてしまいました。手術したクリニックに都合3回相談をしましたが、「こんなもんでしょう。」「普通です。」「治りません。」の一点張りです。
悩んだ末、高橋クリニックを受診しました。

興味本位の方は閲覧お断り「裏斜め正面」御覧のように尿道口のすぐ下にスキンタッグと思われるポリープができています。
下着の中で、このポリープが擦れて痛いのだそうです。

興味本位の方は閲覧お断り「表正面」ポリープ以外も縫合部が「線路の枕木」状に目立ちます。

興味本位の方は閲覧お断り「術後裏正面」

興味本位の方は閲覧お断り「術後表正面」

修正手術#14

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興味本位の方の閲覧禁止修正手術の結果を満足しない方が結構います。
この患者さんは以前に美容外科クリニックにて包茎手術をされた患者さんです。
御覧のように、縫合部に「線路の枕木」変形を認めます。

興味本位の方の閲覧禁止いつもの電気焼灼手術を行いました。
こんなにパックリと口が開いていても、時間が経過すればきれいになります。

興味本位の方の閲覧禁止3カ月後、見た目は気にならないが触ると気になる!と訴え来院しました。
術前の「線路の枕木」変形は接写撮影では確認できますが、50cmほどの距離ではほとんど分かりません。でも触れると気になる・・・。
再手術を行いました。術後触れても気にならなければいいなぁ・・・と思いながら手術を終えました。

包茎手術の後遺症 「切り過ぎ症候群」

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性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m包茎手術後遺症の中で多いのが、包皮の「切り過ぎ」による物理的不快感です。
この患者さんは25年前に地元の泌尿器科で包茎手術を行いました。しかし、陰嚢と陰茎の連結部分を切り過ぎたために、勃起した時に陰嚢の皮膚が陰茎側に引張られてテント状になり、陰茎の動きと陰嚢の動きが一塊になりとても不快で悩んでいました。
写真のようにペニスを釣り上げると陰嚢の皮膚も一緒に引張られた状態になります。
15年前に大手包茎手術専門クリニックを2軒尋ね、相談しましたが治せないと断られてしまいました。そして高橋クリニックを訪れたのです。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m3正面の写真でも陰嚢が引張られているのが分かります。
縦じまのしわが引張られた陰嚢の皮膚です。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m4陰茎と陰嚢の接合部に切開線を「ひし形・ダイヤモンド形」にデザインします。そしてその部分を切除し、周囲の皮下組織を十分に剥離します。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m5切除した部分をご覧のように連続縫合します。
陰茎を釣り上げていますが、術前のように陰嚢の皮膚に縦じまのしわができません。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m2すると、陰茎と陰嚢の境目にくびれが形成され、また陰茎の皮膚にも写真のように余裕が生じます。
手術後、患者さんに実際に触れていただいて満足されました。1ヶ月後くらいに術後の浮腫みが取れますから、この写真よりもさらに自然な雰囲気になるでしょう。


性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669m2ps性器画象です。自己責任でご覧下さい。Overcut24669mps手術前後を比較すると、分かりやすくなります。
左側の手術前の写真では、陰茎の過去の傷跡が急な角度で陰嚢に向かっています(緑の矢印)。陰嚢の正中部との接合部(赤の矢印)を注目して下さい。
右側の手術直後の写真では、過去の傷跡がなだらかになり(緑の矢印)、正中部の接合部(赤の矢印)の位置も陰茎側に寄っています。その下に凹み(くびれ)が形成され、陰茎の長さと太さが下に延長された形になりました。これで陰茎と陰嚢のそれぞれの動きに独立性が保たれるようになります。


傷のひきつれ(瘢痕)と浮腫(浮腫み)

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性器画象です。自己責任でご覧下さい。陰茎にシミがあり、皮膚科・形成外科で切除手術を1ヵ月前に受けた20代の患者さんです。
陰茎の中央に1cm×3cmの傷跡があります。触診をすると傷跡の二回りほど大きなしこりを触れることができます。この傷跡のために、勃起した時に傷跡の真裏がひきつれて痛くなります。
10日前ほどから包皮が急に腫れだして、患者さんは大慌てです。執刀した医師に相談すると、時間が経てば治るの一点張りに患者さんは途方に暮れて高橋クリニックを受診しました。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。患者さんは包茎に関しては悩んでいませんでしたので、今回は傷の修正手術だけを実施することになりました。
電気焼灼手術で悪い部分を蒸発させていたら、傷口から水が出てきました。包皮の浮腫みにたまっていたリンパ液が噴出してきたのです。包皮を圧迫してリンパ液を絞り出しました。結局、この傷の瘢痕がリンパ液の流れを阻止していたのでしょう。

性器画象です。自己責任でご覧下さい。手術直後の所見です。
大きく開いた傷は、縫合せずにこのままです。1ヵ月~2ヵ月ほどで、正常の皮膚が再生するでしょう。包皮の浮腫みがかなり軽減しました。

【患者さんのご厚意で写真を供覧しています。】

包茎手術と仙骨神経ブロックと炎症

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Img_0523包茎手術は、一般的に局所麻酔で行われています。ほとんどが、局所麻酔です。
しかし、この麻酔には、欠点があるのです。手術後に、炎症や腫れや傷ができ易いのです。

なぜかと言えば、局所麻酔は、手術後すぐか、あるいは30分ほどで麻酔が醒めるからです。麻酔が切れると、手術した患部から傷の情報が全身に巡ります。すると、全身にスタンばっている顆粒球という白血球が集合して炎症を起こすのです。

Img_0522
包茎手術後に炎症を起こさないためには、術後しばらくの間、麻酔が持続すれば良い事です。
そのためには、局所麻酔では不可能です。そこで登場するのが、仙骨神経ブロックです。方法は仙骨正中裂孔という穴から麻酔薬を注入するのです。
麻酔薬はマーカインで、痛覚は抑えるが筋弛緩作用は少ないので、手術後も直ぐに歩け、それでいて痛みはないという理想的な麻酔なのです。

Img_0524_2
また、有名な脊椎麻酔は裸の脊髄神経に麻酔薬を注入するので、直ぐに効いて、2時間ほどで麻酔は切れます。しかし、筋弛緩作用が強いので歩いて帰れません。脊椎麻酔は入院が必要になります。
仙骨の真下の仙骨腔に陰部・肛門・前立腺・膀胱・下肢の神経が収納されています。この写真は仙骨腔に造影剤を注入した所見です。クリスマスツリーのように見える部分が、仙骨腔内の神経です。この部分は脊髄神経と違い、神経が被膜に覆われています。ですから、麻酔薬を注入しても、被膜に邪魔されて直ぐには効きません。約1時間くらいかかりますが、その分、麻酔が醒めるまで5、6時間かかるので、手術後痛みなく過ごせます。そうこうしている間に患部の痛み情報が出なくなるので、体は傷が出来たと認識しなくなるので、炎症が起きないのです。


亀頭直下法手術の後遺症と治療(修正手術#2)

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有名包茎手術専門クリニックで亀頭直下法なる包茎手術を行い、痛みがあって治して欲しいと相談メールが来ることがたびたびあります。
亀頭直下法は、「縫合部の傷が亀頭直下に隠れるので、傷が目立たない」という根拠で行われています。ところが、陰茎のサオの部分から亀頭環状溝にかけて急なカーブを描いているので、縫合部の傷に緊張がかかりケロイド状の瘢痕や痛みという後遺症で悩む若者がたくさんおられます。
今回、縫合部の背側の勃起時の痛みと裂けることがたびたびあると相談を受け、治療したのでここで紹介します。
【実例】
23歳の男性です。6年前に高田馬場にあったYクリニックで、亀頭直下法の包茎手術を受けました。その後、縫合部の勃起時の痛みと時々傷が出来るので、相談に行ったところ、そのクリニックはすでになく、止むを得ず関連の同じ名前のクリニックに相談しました。包皮が余っていないので治せないとあっさり断られました。
たまたま違うことで高橋クリニックを受診しました。その後相談を受け治療を行いました。

【手術前】
性器の画像です。opscar23性器の画像です。16576m234写真の右が亀頭で左がサオになります。写真の中央を縦に環状溝が走っています。左の青の矢印で示しているのが包茎手術の縫合部です。そのすぐ右横がたびたび切れる傷跡です。その傷跡から亀頭にかけて3本の線維性索状物(黒い矢印)が確認できます。亀頭と傷跡の間に橋が架かったようになっています。これが痛みと皮膚が切れる原因です。この3本の索状物は、縫合時にできた「引きつれ」の跡です。下の写真は斜めから撮影したものです。

【手術後】
性器の画像です。opscar232性器の画像です。16576m236
この索状物の緊張を解いてあげれば、痛みや皮膚が切れることはなくなります。電気焼灼で索状物を1本1本切ると、写真のように緊張がなくなり、索状物は消滅しました。後は傷跡がなくなるのを待ちます。手術の際には、もっとたくさんの索状物があったので、出来るだけ処置しました。

他の医師が行った包茎手術の後遺症の修正手術#3

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この仕事をしていると、他の医療機関で行なった包茎手術の後遺症を治して欲しいと受診される男性が結構います。ほとんどの患者さんには、手術を受けた医療機関で無料で治して頂いて下さいとご返事します。しかし中には、どうしても前医は信頼できないのでと強く希望されると、思わず受けてしまうことがあります。
写真で掲載している患者さんは、平成17年5月に新宿の○○美容外科で包茎手術を受けました。手術後すぐに患部が腫れ縫合部が開きましたが、様子をみましょうと告げられたそうです。手術後半年経過して、開いた縫合部は皮膚ができましたが、裏スジ(包皮小帯)の部分の腫れが引きません。主治医に相談すると、腫れた部分に包帯を巻けば自然に治るとのこと。1年経過しましたが治らないので、高橋クリニックに相談に来院されました。
この美容外科医の手術後の対応のいい加減さにはあきれるばかりですが・・・。
以前に自己包茎手術(クランプ法)の後遺症手術をご覧になって来院されたそうです。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m324 性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m326拝見すると、縫合部が開き、その部分が上皮化して瘢痕になったようです。本来、縫合されるべき所が、上下に離れてしまい、裏スジの部分が塊になって腫れとして認識されていたのです。このままでは、いつまで経っても腫れは引きません。自然に治ると言っている前の主治医のいい加減さに、あきれるばかりです。この手術で患者さんは30万円以上も支払ったそうです。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m328 性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m327前医に無料で修正手術を申し出るべきとアドバイスしましたが、聞き入れてもらえず、私が修正手術を行なうことになりました。瘢痕部を含めて大きく切除する必要があります。マーキングペンで取り除く部分を写真のようにデザインをします。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m3212 性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m3211

性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m3219デザインのラインに沿って瘢痕部を切除します。皮下の硬い組織も可能な限り除去します。皮下組織の癒着部も切離します。手術途中の皮下組織の所々の黒い点は、止血した焦げです。癒着を剥がしているので、出血が多く止血する箇所が多くなり、進んで行ないたくないのが、この修正手術です。「最初に行なった医師が最後まで責任を取れよ!」と愚痴りたくなる手術です。写真のように瘢痕部は切除できました。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m3215 性器画像です。自己責任でご覧下さい。19299m3216丁寧に縫合して手術を終えます。2週間後が楽しみです。

※患者さんのご好意で写真を掲載しています。

コラーゲン注射の後遺症

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性器の画像です。20090m2920061220歳代の男性が、亀頭部に半年前からイボができたと、来院されました。
尖圭コンジローマだと予想し、拝見すると確かに亀頭部が凸凹です。一見、ニキビ面(尋常性痤瘡)のようです。しかし、尖圭コンジローマという性行為感染症・STDではありません。
「以前に増大手術をしていない?」と質問するとドンピシャです。東京池袋の○○クリニックで、包茎手術とコラーゲン注射をされ、50万円を支払ったとのこと。何のことはない、コラーゲン注射が吸収されないで残ってくれたのはいいのですが、それがいぼ状の外見として、まだらに残ってしまったのです。
性行為感染症・STDの尖圭コンジローマではないので、吸収を促進する軟膏を処方して様子をみることにしました。
包茎手術専門クリニックや美容整形外科クリニックでは、勃起時と平常時の陰茎の長さに差がある場合、手術後、亀頭に包皮がかぶらないよう亀頭コラーゲン注射をオプションで薦めます。絶対に受けないで下さい。この患者さんのような後遺症になっても、何の責任を取ってくれません。
手術は、簡単な包茎手術のみとするのがベストです。高額な手術と安価な手術に仕上がりの差があると主張するような連中は、下手だからです。

患者さんへ、写真のブログ掲載に快諾いただきありがとうございます。
軟膏で軽快しなければ、お越し下さい。修正手術で治しましょう。

修正手術#4

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最近、他の包茎手術専門クリニックや美容外科クリニックで行なった包茎手術後の修正手術が多くなってきました。引きつれ修正からペリカン変形修正まで、いろいろです。私は形成外科医でも美容外科医でもない、包茎手術専門の泌尿器科医でもありませんから、おかしなものです。手術結果の美しさを競う形成外科医や美容外科医の行なった後始末をするのが、病気治療や実用性に重きを置く泌尿器科医だというのです。包茎手術後遺症の患者さんに遭遇するたびに、見た目の美しさを追求する美容外科系の包茎手術は、間違っていると思うようになりました。

今回は、包茎手術後のペリカン状変形手術の工程を供覧しましょう。もちろん、患者さんには快諾を得ています。
【手術前所見】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m29_1性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m292_1
患者さんは、都内六本木の美容外科で3年前手術を行ないましたが、包皮小帯(裏スジ)側が腫れ不快なので修正手術を希望しました。一見するとペリカンよりもポパイのあごのような形をしています。手術を行なった以前のクリニックは、当時はマスコミにも大々的に出ていた有名な美容外科医が院長でしたが、すでにクリニックはなくなっていたとのことです。(クレームが多くて逃げたのか?)
腕に自信がある当時有名な美容外科医が手術を行ない、高額なナイロン糸で縫合しても、縫い目はハッキリと目立ちます。ナイロン糸が吸収糸よりも優位だというのは嘘です。
包茎手術とオプション手術で、110万円の費用がかかったそうです。費用と仕上がりは無関係です。高額の手術がよいと思うのは妄想でしょう。

【切開線のデザイン】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m293性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m294
マーカーペンで切除する部分をあらかじめ描きます。患者さんご本人が気にならない場所は手をつけません。

【瘢痕部の除去後】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m295性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m296
皮下のシコリ部分を可能な限り切除します。一度手術でできたシコリは癒着が強く、とても出血しやすいので、電気メスで十分に止血します。粘膜の黒い部分はその電気メスの焦げです。
切除する部分の下には、尿道が走行していますから、傷つけないように十分気をつけます。

【縫合直後】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m297性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m298
吸収糸の連続縫合で、傷を閉鎖します。かなり切除した割には、傷を閉じてみると思ったよりもふくらみが小さくなっていないように見えるでしょう?手術直後ですから、全体的に膨らんでいるのです。
ポパイからクシャおじさんになった感じです。
縫合部の縫い目も痛々しく目立っているでしょう?こんなんで大丈夫かな?と思われるでしょう。

【摘出標本】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m2910性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m299
切除した部分は、皮下に硬い線維性のシコリになっていました。たくさん切除したと思っても、縮こまってわずかなものになります。

【手術3週間後】
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m2912_1性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20118m2911_1
手術後3週間経過した状態です。以前から比較すれば、ペリカン状変形は許容範囲の程度に納まってきました。包皮小帯の中心部分が、残念ながら5mmほど開いています。(側面横の写真でスリット状に確認できます。)開いた部分(哆開部)は上皮化していてそのままでもOKですが、この部分に凹みができてしまうでしょう。もしも気になるようであれば、この部分だけを縫合し直します。
連続縫合糸の食い込みは跡は、目立たなくなってきました。吸収糸はまだ残っています。あと1ヶ月もすれば、傷はさらにきれいになるでしょう。ナイロン糸と吸収糸の優劣を云々するのは無意味だという証拠です。写真で観察すると傷跡はまだ目立ちますが、肉眼で見る分にはほとんど気になりません。
この手術後の写真を見て、「この程度か」とほざいている医師がおられるのには開いた口がふさがりません。ご自分のお仲間が加害者にもかかわらずに・・・です。
手術後の腫れや痛みは、過去の手術に比べて格段に軽かったそうです。執刀医としてはとても嬉しい感想です。

修正手術#5

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またまた修正手術のご報告です。今回は引きつれ修正手術です。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。20072m360612【手術直前】
患者さんは10年前に包茎手術を受けた30歳代の男性です。手術は脊椎麻酔で入院して行なったそうです。しかし、手術後、傷口がパックリ開き、消毒などを行なって傷はなんとかふさがりました。
その後、写真のように縫合部の上下に引きつれが陰茎の一周に多数でき、勃起と性行為の時に強い痛みがあるので、修正手術を希望して来院されました。
中央部の大きい引きつれの下にオデキができ化膿していました。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。20072m3606126【手術直後】
電気焼灼で引きつれの瘢痕部分を焦がしていきます。すると、瘢痕部分は蒸発して、皮下組織だけになります。
中央部の大きな引きつれの下にオデキができていたので、そこの部分は十分に電気焼灼しました。
これで手術は終了です。「エッ!縫わないの?」とお思いでしょう?このままで、いいんです。なぜなら、開いた部分を縫合すると、また引きつれが生じる可能性があります。電気焼灼で引き連れの緊張が取れ、開いた状態を維持することに意味があります。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。20072m360701152【手術3週間後】
どうです?傷口が開いたところに新しい健康な皮膚が再生しているでしょう。それも引きつれが取れている状態です。患者さんは勃起やセックスをする際の、引きつれ部の痛みは全く消失し嬉しそうにお帰りになりました。
「めでたしめでたし」です。

写真は患者さんに快諾を得て掲載しています。

スキンタッグskintag

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包茎手術の際に、内板と外板の周囲長が合わずに無理に縫合すると、スキンタッグ現象が起きます。要するに余った皮膚がこぶ上に残ってしまうのです。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。20236m37070116skintag患者さんは30代の男性で、3ヶ月ほど前に横浜の包茎手術専門チェーン店○○○○クリニックで、40万円の費用をかけて亀頭直下埋没手術を行なった患者さんです。
手術後から、包皮小帯(裏スジ)の横に気になるふくらみができました。性行為感染症・STDの尖圭コンジローマを疑い、当院に来院したのです。
これは、尖圭コンジローマではなく、包茎手術後のスキンタッグ現象です。美的に気になるのであれば、修正手術で治せます。本来なれば横浜○○○○クリニックで無料で治すべきですが、尖圭コンジローマと診断され、さらに高額の治療費を請求される可能性があることをアドバイスしました。
患者さんは性行為感染症・STDでないことを知り、安心して帰宅されました。
縫合の美しさが命の美容外科医の手術でも、傷跡は写真のようです。普通の泌尿器科医の私が、吸収糸を利用した普通の包茎手術と比較して、傷の美しさはどのようにお感じになられますか?

患者さんの快諾により、写真を掲載しています。

修正手術#6

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性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m33200704平成18年11月に関西のある総合病院の泌尿器科で包茎手術を行なった患者さんです。
尿道炎で受診したら、包皮が原因だと診断され、包茎手術を薦められました。
保険で手術してくれ費用は5千円でとても安価だったのですが、術後も包茎は一向に治りません。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m332007042そこで執刀医の泌尿器科医に相談をしましたが、「きれい!」の一点張りです。
その病院の手術センター長の医師に相談に行きましたが、やはり「きれい!」の一言で挙句の果てに「気分が悪い!」とまで言われてしまいました。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m332007043どうしても治したい一心で、4月に来院し修正手術になりました。
写真でご覧のように、前回の縫合部はケロイド状が目立ち、ガイドラインで示すように、未だに包皮は十分に余っています。
ガイドラインに沿ってメスを入れます。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m332007044余分な包皮をケロイドを中心に切除します。
上下の断端を吸収糸で連続に縫合して手術を終えます。
ペニスを伸ばしても、皮膚には十分な余裕があります。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m332007045何もしない平常時にも、亀頭は十分に露出できたので、患者さんは大喜びです。
また手術中の会話の中で、この患者さんが、なぜケロイド体質なのかも判明しました。
時間を作って、その原因を証明するために再び来院することになりました。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20610m332007046ケロイド体質以外にも悩んでおられる病状があり、その解決の糸口が見えました。
右の写真は、切除した余った包皮です。

患者さんに快諾を得て、写真を掲載しています。


修正手術#7

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形成外科医・美容外科医が行なった包茎手術患者さんの修正手術の実例です。

九州のある有名な美容外科で包茎手術を行なった20代の男性です。陰茎のフォアダイス部分が気になるので、包茎手術と一緒に切除してもらいました。すると包皮を切り過ぎたのか、勃起した時に陰茎の根元がテント状に突っ張るようになりました。また縫合部が写真でご覧のように全周にわたって数珠(じゅず)状に盛り上がり痛くて仕方がないそうです。
この患者さんのように切り過ぎて包皮が足りない場合は、他の場所から皮膚を移植するか、Z形成術で包皮を「つぎはぎ」状に形成するのが、形成外科や美容外科の一般的な方法だと思います。
そのような手術をすると、ペニスがフランケンシュタイン状態になりなす。執刀医は前よりも良くなったと自己満足しますが、私から言わせれば作図上の改善であって机上の空論的発想です。患者さんはますます悩むことになります。負の連鎖が続くことになるのです。
そこで私はしこりや瘢痕・ケロイド部を電気焼灼蒸散させ、周囲の正常な皮膚を再生させ傷を覆う法を多用します。私のオリジナルな方法です。
しかし、この方法は、患者さんや術者の希望通りに修正は可能ですが、複数回に分けて実行しなければならず、根気の要る仕事になります。

私のことを 「この程度の技量で形成外科・美容外科の基本・本質も知らない医師」とのたまう輩がいますが、この程度の技量の医師に救いを求める患者さんが存在するのも事実です。悩まれる患者さんの多くが、最高の技術をうたっている包茎手術専門クリニックや美容外科クリニックで手術された患者さんです。
ペニスの本質を知らずに、見た目の美しさ?と利益を追求することが、いかに悪いことかが、このブログをご覧になればお分かりいただけると思います。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m212_1性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m21_1
白い矢印で示す部分が、特にしこり状になっていて、勃起時に引張られとても痛いそうです。
これは、美容外科医や形成外科医が処置する皮下のナイロン糸による埋没縫いの影響です。ナイロン糸は溶けずに残りますから、緊張がゆるまずにしこりになったのです。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m214性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m213
まず、しこりになっていて患者さんが痛みの強いと思う場所を電気焼灼蒸散しました。
皮膚の再生具合を観察する意味合いもあるので、最初の手術は様子見程度です。

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1回目の手術後3週間の状態です。電気焼灼蒸散でポッカリ穴の開いた箇所は、正常な皮膚で覆われました。
皮膚の再生能力があるということが判明しました。

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2回目の手術直後。前回の傷の間を電気焼灼蒸散します。
前回の手術に比べて、少し大胆に手術を行なっています。

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2回目の手術3週間後。
皮膚の再生は順調です。

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3回目の手術直後。
手をつけていないしこり部分を電気焼灼蒸散します。


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3回目の手術3週間後。
皮膚の再生は順調です。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m2116_1性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m2115_1
4回目の手術直後。
以前手術した個所でも、瘢痕状態であれば電気焼灼蒸散を行ないます。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m2118_2性器画像です。自己責任でご覧下さい。Modif200311m2117_1
4回目手術3週間後。
初診時の一番上の写真と比較すると、縫合部全体の数珠状の盛り上がりが、かなり低くなりました。
縫合部の痛みはなくなりました。目的の一つは達成されました。
残りの所々の盛り上がりや、陰茎根部のツッパリを5回目の手術で除去する予定です。
この手術の難点は、何回にも分けて少しずつ行なわなければならない所です。本来の自然治癒力を引き出して、皮膚の再生を促すので、一気には手術できません。患者さんと医師の気の長い共同作業です。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20311m21_11回目の手術中に除去した組織を顕微鏡で観察すると、0.1mm以下の極細のナイロン糸が観察できました。

【注】患者さんには快諾を得て、写真を掲載しています。

修正手術#8

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いつもいつも他人が包茎手術したペニスの後始末をしているばかりではありません。
たまには私が手術した患者さんにも修正手術が必要になる方も存在します。
とても自虐的な報告になりますが、事実は事実です。他人のあらさがしに終始した症例報告では客観性に欠けるので、自分のあらも報告しましょう。
さて、私が包茎手術を100人行なうと、おおよそ一人位の割合で修正手術を希望される患者さんがおられます。100人に1人が多いのか少ないのか分かりませんが、とりあえず私の技術・技量はその程度です。
手術後の傷の良し悪しは、執刀医の技量と手術を受ける患者さんとの双方の条件によって決められます。医師の技量がどんなに優れていても手術を受ける患者さんが化膿しやすい体質やケロイド体質の場合には、傷になります。
手術を受ける患者さんに体質異常がなくとも、執刀医が創傷治癒過程を無視した術式や手順を行なえば、傷として目立ちます。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar19544m28この患者さんは以前に私が包茎手術を行なった方です。
包皮小帯側の縫合部はきれいなのですが、背側の縫合部は縫い目が気になるとのことで来院されました。
確かに気になります。
写真は麻酔のシールを剥がした直後なので、傷の部分が腫れていてテカッています。周囲が赤くなり縫い目とのコントラストが顕著に観察できます。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar19544m282そこで、いつもの修正手術を行なうことになりました。
電気焼灼手術です。傷の部分を焼き、正常の皮膚再生を期待する方法です。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar19544m283修正手術後2週間経過した傷跡です。傷は大分目立たなくなりました。
1ヶ月もすると再生された皮膚も周囲の皮膚と同じ色調になるので、ほとんど分からなくなります。
執刀医は、自分が行なった手術には最後の最後まで責任を持つべきです。
包茎手術専門クリニックの美容整形の先生!貴方に言っているのですよ!手術後の知らん顔や逃げたり、金を取ることだけに専念しないで下さい。クレームが多いのであれば、今の方法が間違っていると考えて下さい。
この患者さんは私が行なった手術患者さんですから、治療費はもちろん無料です。

修正手術#9

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2年前に渋谷にある○○○○メンズクリニックで言われるままに包茎手術を行いました。手術費用は35万円だったそうです。
その後傷跡が目立つことと、ペリカン状変形を悩み当院を受診しました。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m242性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m24
陰茎背面部は傷跡が赤く生々しい印象です。背面部は亀頭直下法に酷似していて、再縫合するにしては縫い代が足りません。
包皮小帯側は、両サイドが腫脹しています。傷跡は背面と比較して乾いた瘢痕という印象です。
縫い目と縫い目の間が盛り上がり、色素沈着が強く出て傷跡が一層強調されています。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m244性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m243
背面部の縫い代がないので、電気焼灼蒸散手術で皮膚の再生を促す方法で手術することになりました。
包皮小帯両サイドのふくらみは、やはり電気焼灼蒸散手術で容積を減少させ、皮膚の再生を期待することになりました。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m246性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20586m245
手術後3週間の状態です。未だ全体的にむくんでいます。手術で創ったクレーターも範囲は小さくはなりましたが、閉じてはいません。
包皮小帯下の縫合部の傷はきれいになっています。

修正手術#11

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平成18年12月に包茎手術を行ないましたが、傷がギザギザで気になり、包皮小帯(裏スジ)が変形しているので修正を希望され来院した患者さんです。
性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m30性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m302
横からの観察では、包皮小帯が切れていて独立しています。
裏側からの観察では、縫合線が左右対称でないのが気になり、また縫合線とは無関係な位置に傷があります。
前の医師によって手術中に誤って意味のない部分を切ってしまったというのです。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m304性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m303
いつもの電気焼灼を行ないました。
色素沈着をしていて、ギザギザが目立つ部分はすべて処置しました。
また、誤って切られて傷になった部分も電気焼灼を行ないました。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m305性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m306
術後3週間の所見です。
傷はまだピンク色で現時点では完全ではありませんが、術前と比較して風貌がかなりよくなりました。ピンク色の傷に色素細胞が補充されれば、周囲の皮膚と同じ色調になるでしょう。もうあと少しで患者さんが満足いく結果になるのです。
1ヵ月後に再診予定です。自然治癒力に期待しましょう。

・・・ところが、この患者さんには、まだ秘密があったのです・・・。

性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m309性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m308性器画像です。自己責任でご覧下さい。Scar20775m307
その秘密とは、今回の原因になった包茎手術の前にも、すでに包茎手術を行なっていたのです。
その包茎手術は陰茎根部環状切除手術、いわゆるバックカットです。この手術の欠点は、術者が十分に包皮を切り切れないことにあります。なぜなら、普通の環状切除手術に比べ、とてもたくさんの皮膚を切るように錯覚してしまうからです。この患者さんもバックカット手術後、結局、仮性包茎のために再度包茎手術を行なった経緯があります。
そしてバックカットの傷もご覧のようにギザギザなので、そこも修正しました。

コラーゲン注射の後遺症(修正手術#13)

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